無戸籍問題などを背景に親族編が改正されました。
・嫡出推定
婚姻禁止期間が改正により廃止され、嫡出の推定も変更されました。
<民法772条3項>
女が子を懐胎した時から子の出生の時までの間に二以上の婚姻をしていたときは,その子は,その出生の直近の婚姻における夫の子と推定する。
婚姻中に懐胎している場合、夫の子と推定されるので、A男とB男両方の婚姻期間に懐胎している場合、父性推定が重複します。その場合、子の出生の直近の婚姻であるBの子と推定されます。
【ポイント】
出生の時に母が婚姻していれば、その夫が父である蓋然性が高いため
しかし、生まれた子が生物学的にA男の子であってもBの子と推定されてしまいます…。そこで嫡出の否認があります。↓
・嫡出の否認
<民法774条>
第772 条の規定(↑の説明など)により子の父が定められる場合において,父又は子は,子が嫡出であることを否認することができる。
嫡出の推定により父が定められる場合によって、父・子・母等は嫡出を否認することができる仕組になっています。
まとめ
無戸籍問題の大きな要因は、生物学上の父子関係がないにもかかわらず、前夫の子と推定されることにあるというところから、改正がされました。その他、認知無効の訴えなども改正されました。